2014年10月30日木曜日

ちち辺篤史の袋もの探訪

今回は、家の中で様々な物入れとして使っている袋もの、
特に手さげ・トートタイプの収納バッグまとめです。
かなり長いです。ごめん。

一般に、母親を指す「おふくろ」という呼び名の語源には諸説ありますが、
一説によると「沢山の袋にお金や物を入れ、その紐を握る(家計を管理する)役目だから」
というのが元だと言われております。

…とまあ、そんな結婚披露宴の乾杯のご挨拶風味な豆知識はどうでもいいんですが
これが実際家庭内では、本当に袋ものってのは重宝するもんでして。

特に台所関係、もしくは赤ん坊のお世話関係の小物入れというのは、
使う際に手が汚れたり濡れている、
片腕に何かを抱えていて手が離せない、
または一刻一秒を争う、すごく慌てているような場合が多く、
そういう時は引き出しを引く、フタを持ち上げる、などの動作すら億劫だったりして。
だから一見外からは中身が見えないけれど、覗き込まなくても
サッと片手を突っ込んで物が取れる、手さげの袋収納は
中身が軽くてたくさんあるような場合は特に、大変便利なのです。
汚れたらヒョイと洗濯機に投げ込める点も主婦的には嬉しい。


インテリアの好みで言えば、クラフトボックスや籐カゴ等も好きなんですが、
その場合は上にフタや布を乗せないと、ごちゃごちゃした中身が丸見えだし
(基本、中にどんどん突っ込むだけのゆる収納なので整頓しませんイエーイ)
ホコリが溜まったり、来客時に隠す必要があったりして面倒くさいんですよ。
あと、中身に合わせて変形しないので、意外と収納力がなかったりする。

そこで、まずは景品のエコバッグやIKEAのビニール袋などを使ってしのぎつつ、
足掛け2年ほどで100均やら手芸店のセール等で買い込んだ安布を駆使して
いくつか(自分的には)便利なピンポイント用途の袋物収納を作ったので
ここで一度まとめてみます。いやーがんばったー。

まず最初は、リネンの無地キルトを使った【おむつ入れ】。
キルト生地の端切れと、革を使った持ち手が投げ売りしていたのを衝動買いして
幼稚園の芋掘りイベント用収穫袋を作った残りの麻混生地を裏地に流用しました。

こちらは製作途中の写真ですが、この裏地。
実は子供向けの真っ赤なハートや英字の柄入りハデハデ生地を、
あえて裏返しに使っています。薄く柄が透けてるけど、裏地だから気にしなーい。
こんな感じでついでに幼稚園グッズの残り布も消費していこうという目論見。
(わりと手作りを要求してくる方の園なもんで結構つらい…)

続いては以前の記事でも紹介した、テーブルクロスから作った【布団バサミ入れ】。
これは生成りのテーブルクロスが、引っ越すときにダイニングセット自体を処分したため
捨てるばかりだったものをリサイクルして、持ち手も共布で作ったものです。

これは写真のようにいつでも窓際に引っ掛けておいて
毎日大きな布団バサミやピンチや布団たたきをボッスンボッスン投げ入れる用途なので、
耐久性の点で取っ手と内側を強くしといた方がいいだろうなと、
裏地に厚手のキルティング(これも園グッズの残り)を使用しています。
なので一見ナチュラルシンプルですが、内側はどぎつい赤の小花柄だったりします。


こちらは、無地の麻混生地でザザッと縫った【ウォールポケット】。
目立たず壁に溶けこむよう、とにかくシンプルにシンプルにと考えました。
横幅は85cm程度、ポケットはA4が差し込めるサイズにして、
壁と窓枠の間に突っ張り棒で吊り下げ。
幼稚園でよく要求される包装紙や竹ひごやラップの芯棒、30cm定規などなど
軽くてかさばる、引き出しに入れづらいものの収納に使っています。

作り方をものすごく雑に言うと、
まず棒を通す輪っかパーツを中表に縫ってひっくり返して8本作っておき、
大きな長方形を2つに折って、輪っかパーツを中に挟み込んでダーッと四角く縫って
内外をひっくり返して端ミシンを周囲にぐるーっとかけてから、
パタンと2つに折りたたんで4分割に直線で縫ってポケットにして完成。
……いくらなんでも雑すぎる?
まあこれだけ見て作ろうって人は多分いないだろうから、いいか…。


ここから台所編。まずは【紙ゴミ入れ】。
お菓子の箱などの厚紙を、束ねられる量まで溜めておくのに使っています。
レジ袋ハンガーっていうのかな、分別ゴミ用にレジ袋を3つぐらい
引っ掛けておけるあれに、紙ゴミを放り込みたいんだけれど
ビニールだと安っぽいしすぐ破ける、紙袋だと中身が取り出しづらい、ときて
100均で売ってた端切れ布で自作しました。
表と裏、全く同じ布で同じ大きさの袋を作って、中表に縫い合わせています。


続いては【雑巾入れ】。
育児にはこぼし汚れがつきもの。トイレトレーニングというものもあります。
我が家では、タオルはわざと薄ペラくて乾きやすい安物を大量購入し、
古くなったらざっくり4つに引き裂いて溜めておき、いつでも雑巾として使っては
酷く汚れたら洗わずにどんどん捨てるという方式にしてるんですが、
その保管場所として、以前使っていた景品のナイロンエコバッグがどうも気に入らず
思い切って自作しました。
表地はウォールポケットと同じ、イオンの手芸店で1ロール1000円で売ってた麻混。
(突発的に衝動買いしてしまい、ベビーカー押しつつ小脇に長いロールを抱えて帰った)
裏地もどこかのワゴンセールのオックス生地です。
インテリア的に邪魔しないよう、表は無地で内側に派手な柄を持ってきました。


それから一番の大作、【レジ袋分別ストッカー】!
これは結構手間かかったけど、本当に欲しかったので満足である!
大小に分別できて大量に入って便利ですぞー。
ていうかこういうの、もっと普通にニッ●ンとかニ●リとかで色柄も選べるようにして
安く売って欲しいんですけど。なんでないのさ?

使用時はこんな感じ。
輪っかを棒に通して、食器棚の取っ手に結びつけていますが
場所によっては突っ張り棒に通したりワイヤーネットに吊るしたりしてもいいかと。

内部構造は、牛乳パックの上を斜めに切ったような形の内袋を2つ作って
口の部分を縫い付け、その全体を包み込む外袋を作ってかぶせて、
引っ掛けるための輪っかと裏地付きのフタも作って最後に全部を合体させています。

口の部分には強度をあげるためと、形を保つためにアクリル平テープをぐるりと手縫い。
で、テープ裏側の見えない部分(写真の黒い線)には、実は“割り箸”を挟んでいます。
そして前面には細長い段ボールを差し込んであるので、
中身をパンパンに入れても形状をしっかり保ちます。
洗濯のときだけ抜けばOK。
軽いレジ袋のための限定用途だからこそのお手軽対応ですね。


最後に、これもずっと欲しかったアイテム【長ネギ&ごぼう収納袋】。
表から見ると細長いシンプルなトート、裏から見るとメッシュ生地になっていて
泥付きのままの長ネギとごぼうをぶら下げて保存しておくためのものです。
うちの台所狭いので、床に置くと邪魔だし、たまに倒れて踏んじゃうんですよねー。
なんとか壁にかけておきたい…とずっと思ってたので。

表地の片面には穴が空いている状態、裏地の片面はメッシュ生地製にして
穴の縁は最後に手縫いで接合しています。
メッシュ生地は、おそらく旅行かばんか何かのおまけについてきたと思しき
黒いメッシュ巾着の使ってないのがあったので、遠慮無く分解しました。
もう古着やらタオルを切り刻みすぎて、ポーターだろうがなんだろうが
ブランド物でもギフト品でも気にならなくなってきたよね。
十年もまったく使わずに死蔵してる方がずっと勿体無いんだいっ。

そしてこちらが、試しに長ネギを入れてみた状態。
内側底部だけナイロン製(景品のエコバッグから切り取ってきた)なので
泥付きでも大丈夫。汚れたら洗えるしね。
今年の冬はこれに泥付きネギをたくさん挿して、冷たい廊下の
納戸スペースにぶら下げて保存してみたいと思います。わーい。


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自作のよい点は、素材や色、サイズも含め
すべて完全に自分の用途や置き場所に合わせたものが手に入るところ。
そうしてみると、これはもう手芸というよりも
“布を使ったDIY” なのでありますな。

確かに、構造を考えたり作ってる時の気分は
すてきにハンドメイドな手芸好き奥様というよりも、
むしろ頭にタオルを巻いた日曜大工趣味に近いかもしれない…。
もしくは隠居して「自称発明家」になったじいちゃんとかな…。

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